技術探索を実施する背景:
- 現在、配電設備の保守点検については、点検員が見回り目視することにより行っているが、効率化のためカメラを搭載した自動車で街を回りながら道路両側の配電設備を撮影し、後に画像を分析することで不具合を発見する方法を検討している。
- 上記検討の中で、複数の課題が発生しており、これらを解決する技術を募集したい。
求める技術の具体内容:
(1)製品、技術に求めるスペック
- カメラを搭載した自動車が走行しながら、左右両脇の電柱上に設置された機器(クランプ碍子:白色、直径約15cm、高さ約30cmの円柱)の不具合や損傷等(落雷による焦げ、ヒビ、欠け、割れなど)を発見する際の課題を解決する技術
【現在の具体的課題】
- 雨天時の対象物認識率向上(晴天時に比較して低い)
- 逆光時の対象物認識率向上
- 背景が対象物と同系色の時の認識率向上(同化して認識できない)
- 道路両側の設備を認識(広角で撮ると画素が下がり認識できない)
- 走行撮影時(最高60km/h)の認識率向上
【探索の方向性】
- カメラやセンサ等デバイスによる工夫、撮影後の画像処理技術等のソリューションが想定されるが、いずれかに限定するものではない。
- 汎用品、既製品の組み合わせおよび撮影設定の組み合わせによるソリューションの提案を可とする。
- 設置方法に関する提案を含むものを歓迎する
(2)将来的な方向性
- 現段階では、対象物を放電クランプに限定しているが、将来的には配電設備全般(電線や、飛来物、樹木の接触等)についてカメラ搭載自動車の撮影により不具合を発見することを目指す。
(3)その他
- ソリューションについては、必ずしも上市されていなくてもかまわないが、短期間のカスタマイズにより実証試験が可能となる水準の技術が望ましい。
解決策があると想定される技術領域:
- 鉄道/道路施設検査、車載カメラ、インフラ、セキュリティーなど
効果・結果に関する要件:
- 画像解析技術は求めていない
- 約30m間隔に立つ電柱上部に設置された配電設備を自動車で走行しながらもれなく撮影しなければならない